貯金する気はあるのに毎月ギリギリの生活……。「同年代と比べて給料が少ない?」「もっと貯金すべき?」と気になっていませんか?
ところが親しい友だちでも「年収はどれぐらい?」「いくら貯まった?」など、お金のことは話題にしにくいものです。
そこで今回は、厚生労働省などの公的データをもとに、気になる数字を調査!年代別の平均年収や貯金額など、聞くに聞けないおサイフ事情を紹介します。
※調査対象は、パートタイマーやアルバイトなどの非正規雇用者も含む。
働く楽しみと言えば、やはり毎月の給料。欲しかった洋服を買ったり、贅沢に外食をしたり。働いた成果を実感できる瞬間です。
自分の年収が同世代と比べて高いのか、それとも低いのか?気になる人も多いことでしょう。
まずは厚生労働省が行った最新調査をもとに、年代別の平均年収をチェックしてみましょう。
年代 | 平均年収 | |
---|---|---|
男性 | 女性 | |
20代前半 (20-24歳) |
211 | 203 |
20代後半 (25-29歳) |
248 | 226 |
30代前半 (30-34歳) |
289 | 242 |
30代後半 (35-39歳) |
324 | 254 |
40代前半 (40-44歳) |
359 | 262 |
40代後半 (45-49歳) |
395 | 268 |
※単位は全て万円。
(参考)厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査 結果の概況 性別」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2017/dl/02.pdf
男性も女性も、働きはじめの20代はおよそ200万円。年齢が上がるにつれ、平均年収もアップしていきます。
ただし、あくまで平均年収ベースですが、男性と女性では上がり方が違います。
まずは男性の場合、30代の間に「年収300万円台になる」というのが一つの目安です。そして40代が終わる頃には、次の「年収400万円台」というステージが見えてきます。
収入が増えれば、使えるお金が増えます。それだけ貯金する余裕もできるということです。ただし、子育て世帯だと、30代以降は子どもの教育費がかかる時期でもあります。
「使う」と「貯める」のバランスをうまくとりながら、計画的なお金の使い方をすることが大切です。
一方の女性は、年収の伸び方がゆるやか。じわじわと金額は大きくなるものの、40代になっても平均年収は200万円台にとどまっています。
ただし、30代以降の平均年収が伸びにくいのは、結婚や出産を経て、パートやアルバイトとして働く女性が増えることも影響しています。
働き方によって、年収は大きく変わります。あくまで参考値としてデータを見るといいでしょう。
ここまで年代別の平均年収を見てきましたが、最終学歴によっても金額が違います。
厚生労働省の最新調査をもとに、男女別にどのように推移するのか見てみましょう。
年代 | 平均年収 | ||
---|---|---|---|
大学・ 大学院卒 |
高専・ 短大卒 |
高校卒 | |
20代前半 (20-24歳) |
227 | 204 | 201 |
20代後半 (25-29歳) |
264 | 236 | 229 |
30代前半 (30-34歳) |
321 | 267 | 254 |
30代後半 (35-39歳) |
370 | 300 | 283 |
40代前半 (40-44歳) |
427 | 327 | 312 |
40代後半 (45-49歳) |
486 | 371 | 329 |
※単位は全て万円。
年代 | 平均年収 | ||
---|---|---|---|
大学・ 大学院卒 |
高専・ 短大卒 |
高校卒 | |
20代前半 (20-24歳) |
220 | 201 | 183 |
20代後半 (25-29歳) |
245 | 222 | 194 |
30代前半 (30-34歳) |
274 | 237 | 202 |
30代後半 (35-39歳) |
303 | 253 | 211 |
40代前半 (40-44歳) |
337 | 265 | 217 |
40代後半 (45-49歳) |
369 | 280 | 223 |
※単位は全て万円。
(参考)厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査 結果の概況 学歴別」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2017/dl/03.pdf
まず注目したいのが20代の数字です。働き始めるタイミングだと、学歴による差はさほどありません。特に男性の場合、ほぼ横並びです。
ただし年齢が上がるにつれて、差が開いていきます。30代後半になると、学歴によって100万円ほどの差があることが読みとれます。
つまり学歴が違えば、生涯賃金が大きく変わるということ。長い期間で人生の資金計画を立てることが重要です。
ところで、同年代はどれぐらい貯めているのでしょうか?
金融広報中央委員会が行った最新調査をもとに、年代別の貯金高をチェックしてみましょう。
年代 | 平均貯金額 | |
---|---|---|
単身 | 二人以上世帯 | |
20代 | 97 | 73 |
30代 | 168 | 144 |
40代 | 108 | 252 |
※単位は全て万円。
(参考)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(平成30年)
https://www.shiruporuto.jp/public/data/movie/yoron/
これを見ると「あれ?意外と少ない?」と感じるかもしれません。特に単身の40代を見ると、30代より貯金額が減っているのが分かります。
昔は「お金を貯める=貯金する」という感覚でした。ところが今では預貯金ではなく、投資信託をはじめとした金融商品で資産運用を行い、お金を貯める人も増えているのです。
実際に、さまざまな金融資産をひっくるめた金額を見てみると、結果はこの通り。
年代 | 平均金融資産保有額 | |
---|---|---|
単身 | 二人以上世帯 | |
20代 | 128 | 249 |
30代 | 317 | 660 |
40代 | 657 | 942 |
※単位は全て万円。
先ほどの貯金と比べて、ぐんと金額がアップしたのが分かります。
近年では金融機関に行けば、さまざまな金融商品があります。
たとえば、最長20年間の運用益がずっと非課税の「つみたてNISA」は、2018年にスタートして、注目を集めている商品です。
その他、自分で資産を運用しながら老後資金を貯める「確定拠出年金(401k)」も人気です。
小さな差も、数十年続けば大きな差になります。お金を貯めるなら、資産運用を視野に入れるのも一つの選択肢と言えるでしょう。
紹介した平均データを参考に、一度ご自身のおサイフ事情をチェックしてみてください。ただし、結果を見て一喜一憂する必要はありません。
お金を貯めるなら、貯金グセをつけることが大切です。毎月の給料からきちんと積み立てて、コツコツ続けましょう。
また、運用することで資産を増やす人も増えています。金融機関で無料相談会なども開かれていますので、話を聞いてみるのもいいでしょう。