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本当に自分でいいのか――責任の重さを感じた監督要請 |
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――広島カープ監督就任を、どのようなお気持ちで引き受けられましたか? |
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前監督が「今シーズンでユニホームを脱ぎます」とコーチ陣の前で言った時、私は投手コーチとして責任を感じていました。その後、来季に向けてコーチ陣と球団幹部との面談があり、鈴木球団本部長から「来季の監督をお願いします」と言われました。その瞬間は、まだ心の整理がつかず、「一人では決められません。近日中に返事をします」と伝えました。「監督としてチームの指揮を執る」というイメージが全く湧きませんでした。
「本当に自分でいいのか」という不安と「監督をお願いしたい」と言っていただいた嬉しさを感じながら、家族と話をしました。家族は驚いていましたが、「全力で支えるよ」と言ってくれました。前監督の辞任発表後、私が次期監督候補の一人と聞いてはいましたが、やはり不安が大きかったです。 |
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――どのようなチームを目指しますか? |
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カープの野球は、投手を中心に、守り、勝つスタイルが伝統。攻撃では、走者を確実に次の塁へ進める、足を絡めたプレーが求められます。練習中に気になるのは、やはり投手です。今年の結果から、まずは投手陣の強化が急務だと感じています。先発もリリーフも、もっとレベルアップしないと勝てません。また、近年のプロ野球は、1、2点取って逃げ切ることが難しくなっています。主軸に長打力のある打者を置き、走者をためて一気に3点、4点を取る野球でないと、勝てる野球にならないと思っています。 |
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――監督に就任された直後、「一体感」という言葉を使われていました。
監督にとっての「一体感」とは何でしょう? |
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投手と野手、レギュラーと控え選手、全てが一つにならないといけないと感じています。当然、監督もコーチもです。打った喜び、打たれた悔しさ、勝った喜び、負けた悔しさ、これらを分かちあって進むのです。一軍、二軍、それぞれのスタッフも一体感を持って、「チームで戦う」ということです。 |