タイ人はアジアで1番ビールがお好き!

バンコック駐在員事務所
新宅 令康

 サワディーカップ。「Expensivity World Beer Index2021」は、アジアで最もビールを多く飲むのはタイ人であると発表しました。


タイではビールに氷を入れて飲むのが一般的

 タイ人のビールの年間平均消費量(ビール1本330ml換算)は、1人あたり142本とアジアで1位。2位が韓国人で130本、3位が中国人で127本、4位がフィリピン人で114本、5位が日本人で88本となっています。タイは1年間の平均気温が30度を超える常夏の国であり、スパイシーな料理がメインとなりますので、ビールの消費量が多いのも納得ですが、アジア1位というのは筆者としても意外な結果でした。
 そこで今回はタイのビール事情やアルコール類の販売規制についてご紹介したいと思います。


タイのビールを代表する三大銘柄

 タイにおいて、国産ビールの代表的な銘柄といえば、「SINGHA(シンハー)」「CHANG(チャン)」「LEO(リオ)」です。日本人にとって最も馴染みがあるのは、「SINGHA(シンハー)」ではないでしょうか。実際、1990年代初頭までは、「SINGHA(シンハー)」がほぼマーケットを独占していました。しかしながら、1995年発売された「CHANG(チャン)」にその後はシェアを抜かれ、更にその後に市場投入された「LEO(リオ)」が現在はタイ国内のトップシェア(シェア50%程度)を占めております。

 全体的にタイ国産ビールの特徴は日本のビールと比較し、薄味であることが挙げられます。また、タイではビールに氷を入れて飲む習慣がありますが、これは瓶ビールを保存できる冷蔵庫の普及が遅かったため、氷でビールを冷やす文化が定着し、その名残が今も残っていると言われています。ちなみに筆者および周囲の日本人駐在員の大半もタイではビールに氷を入れて飲みます。味は薄くなるのですが、辛いタイ料理には不思議とその方がマッチするような気がします。「郷に入れば郷に従え」ということでしょうか。


ビールの販売コーナー(タイのセブンイレブン)

 注意すべき点として、タイではいつでも好きな時にアルコール類を購入できる訳ではないという事が挙げられます。1日のアルコール類の販売時間に規制があり、「11時から14時」と「17時から24時」の間でしか販売出来ない事が法律で定められております。原則、1分でもその時間を経過したら購入は不可です。

 また、選挙前日から当日の間や仏教関係の祭日、王族の生誕記念日などは「禁酒日」とされ、アルコール類の販売が禁止であることに加え、バーやレストランでの店内飲酒も終日不可となっています。


アルコール飲料の禁止時間帯は販売コーナーに
幕が張られるケースが多い

タイでは世界中のビールを飲むことも可能ですが、筆者は「現地の料理には現地のお酒がマッチする」と考えておりますので、もっぱらタイ国産ビールばかりを愛飲しています。タイにお越しの機会があれば、滞在中は是非ともタイ国産ビールを飲まれることをお勧めします。

 いずれにしても、常夏の国でキンキンに冷えたビールを飲むのは至福の時間になること間違いなしです(個人的感想です)。

iv class="roundBtn color--blue arrow--right"> バックナンバー