日中のコラボ “シェアNo.1 巣ごもりラーメン”
上海駐在員事務所
吉崎 直敏
今回は中国インスタントラーメン市場ノンフライ麺部門において、2019年時点でシェアNo.1※を誇る、「ラーメン説(中国語では)」という商品についてレポートします。
- 2019年の売上高は2.5億元(約40億円)
「ラーメン説」は『お家の中のラーメン館』をコンセプトとしており、高級感や健康を志向する中国の消費者から圧倒的な支持を得ているようです。また、コロナ禍による巣ごもり消費の増加や有名な男性インフルエンサーがライブコマースで紹介したこと等により、人気に拍車が掛かってきているようです。
無類の麺好きで知られる筆者は、早速「ラーメン説」を取り寄せし、自宅で調理してみました。価格は1箱1食入りで20元(日本円で約320円)、味の種類は日本のトンコツ味を含め10種類あります。
一目見ただけで、タイのトムヤムクン風ラーメンだと認識できる分かり易いパッケージ(写真①)、具材も本格的でフリーズドライのレモンやエビ・キノコ類に加えて、生の赤唐辛子・青唐辛子が入っており、麺のゆで時間も丁寧に説明(写真②)があります。約5分で調理完了!




写真は全て筆者撮影
筆者の盛り付けセンスはさておき、『お家の中のラーメン館』というコンセプトが写真③から十分伝わるのでは無いでしょうか?
少し前置きが長くなりましたが、ここで注目したいのは、「ラーメン説」の麺を製造している会社が、中国に製造工場を持つ日系企業だということです。
中国から伝来してきたと言われる麺文化ですが、その中国市場において日系企業の技術力が広く受け入れられているという、素晴らしい日中のコラボレーション事例だと感嘆しています。
リスク面にフォーカスされがちな中国市場ですが、このように成功と言える事例があることにも注目して頂けるよう、今後も皆さまに情報発信していきたいと考えております。